この記事は「SNS・WEB広告を活用した販路開拓・売上向上シリーズセミナー(全3回)」に参加し、セミナーで学んだ内容を復習も兼ねて整理したものです。地域事業者のWEB集客に役立つ内容を中心にご紹介します。
実際にセミナーに参加した感想などに関しては、下記の記事をご覧ください。
▶【活動報告🍀】SNS・WEB広告を活用した販路開拓・売上向上シリーズセミナー(全3回)に参加してきました
この記事の内容
【第1回】SNSで”選ばれる理由“を伝える
~消費者のデジタル化が進行する現代において、持続的な売上を確保するために不可欠なSNS活用のノウハウとは~
まずは第1回、Instagramをテーマにした回からです。
ヤマとカワ珈琲店は、長野市と伊那市に店舗を構え、2014年の開業から今年で13年目。カフェや喫茶店ではなく、コーヒー豆の販売を専門にしながら、Instagram・LINE・WEB広告を活用して事業を続けてこられたお店で、2024年からは川下さん自身の経験をもとに地域事業者の支援も行っています。
冒頭の紹介では、川下さんがInstagram・LINEを通じたお客様との丁寧なやり取りを評価され、全国5万店舗のECショップの中から上位10店舗に贈られる「カラーミーショップ大賞2025」の優秀賞を受賞されたことも紹介されていました。
このシリーズは全3回で構成されており、1回目はInstagram、2回目はLINE、3回目はWEB広告がテーマです。ただし、この3つは決してバラバラの話ではありません。川下さんが冒頭で強調していたのは、「Instagram・LINE・WEB広告は、それぞれが独立したツールではなく、すべてつながっている」というお考えでした。弊社、モンスターズライティング株式会社がよく話題に出す「導線」という考え方そのものです。そして、そのつながりの中心にあるのが「自分のブランドの強みを見つけること」。3回シリーズ全体を通したゴールは、まさにここにあります。
今回のレポートでは、全3回のセミナーの内容を、できるだけ実践に活かせる形でお伝えします。
「ネタがない」の正体は、実は別のところにある
Instagramを運用している事業者から聞こえてくる悩みは、だいたい共通しています。「続かない」「ネタがない」「何を投稿すればいいかわからない」「投稿を作るのに時間がかかる」。
セミナーで印象的だったのは、こうした悩みの本当の原因は「ネタがない」ことではない、という指摘です。投稿しても反応がない。これで合っているのか分からない。だから続かなくなる。もう少し掘り下げると、「誰に届けたいのか」がはっきりしていないために、反応を見ても良し悪しの判断がつかず、モヤモヤしたまま投稿が止まってしまう、という構造があるとのことでした。
この話は、Instagramに限らず心当たりのある方も多いのではないでしょうか。「投稿頻度を上げましょう」「ネタ帳を作りましょう」といった小手先の対策ではなく、まず「誰に、どんな関係を築きたいのか」を仮でもいいから決めることが先決だ、という考え方は、地域で事業をされている方にこそ響く視点だと感じます。
モンスターズMemo
「誰に届けたいのか」をはっきりさせることは、いわば“ターゲティング”をすることです。ターゲティングができると、伝える相手が好む文章のスタイルや、必要とされていそうな情報の仮説が立てやすくなります。つまり、ネタの見当がつくようになるということです。
ただ、実際には「ネタがない」というより、「書けない」「投稿用の画像が作れない」と感じているケースもあるのではないでしょうか。そうした場合は、必要以上に難しく考えすぎていることが多いように思います。
私自身、20年近く前にメールマガジンで情報発信をしていたころ、教わったことがあります。それは、「あなたの情報を求めている人は、すでにあなたのファンなのだから、まずは自分なりの言葉で書き出すことを意識するといい」ということでした。(実際にはファンではなくても、そのつもりで書く…ということです。)
今はAIという心強い味方もあります。まずは自分の言葉でひとまず書いてみて、仕上げをAIに手伝ってもらうくらいの気持ちで始めると、案外スタートしやすいかもしれません。
強みは、最初から見つけるものではなく育てるもの
セミナーの中心テーマである「強み」についても、興味深い前提が語られていました。それは、強みは最初から完璧な形で見つかるものではなく、仮決めして発信しながら少しずつ磨いていくものだ、という考え方です。
川下さんのヤマとカワ珈琲店も、開業当初から明確な強みがあったわけではなかったそうです。「今日焙煎した豆です」といった投稿を、見る人の視点をあまり意識せずに続けていた時期があり、当然ながら反応も薄かったといいます。そこで「自宅でおいしいコーヒーを淹れることをサポートする」という強みを仮決めし、そのテーマに沿った投稿を徹底したところ、フォロワーも少しずつ増え、週2回のライブ配信にも視聴者がつき、今ではDMでのやり取りが1日20〜30件ほどにまで育っているそうです。
なぜ強みがそこまで大事なのか。理由はシンプルで、市場には競合がたくさんいて、みんながInstagramで発信しているからです。発信が上手なだけでは埋もれてしまう。「なぜ自分たちが選ばれるのか」「他と何が違うのか」を伝えられて初めて、価格やスペックではなく「この人だから」「この会社だから」買いたいと思ってもらえる。それが強みの役割です。
強みを見つけるヒントとして紹介されていたのは、次の2つです。
さらに、「なぜこの仕事を始めたのか」「何のために続けているのか」という背景も、他社との差別化につながる要素になるとのことでした。
そしてもう一つ、実践のうえで大事なポイントとして挙げられていたのが「具体性」です。「標高の高い場所で焙煎しています」よりも「標高1,100メートルで焙煎しています」。「リピーターが多いです」よりも「10人中7人がリピートしています」。「気軽に相談できます」よりも「毎日20〜30件のDM相談があります」。抽象的な言葉を数字に置き換えるだけで、伝わり方が大きく変わるという指摘は、業種を問わず今日から使える視点です。
モンスターズライティングが事業者の方によくお伝えしているのが、「一人で考えない」ということです。家族や友人、仕事仲間、気軽に話せるならお客様との何気ない会話を録音してみてください。「なぜお客さんは、近所の似たお店ではなく、うちを選んでくれるのか?」のようにテーマをひとつ決めて話すと、投稿につながる言葉が自然と出てきます。
さらにその録音をAIに整理させることで、「AIが強みはここにある」という提案をしてくれます。まずは強みがわからないという状態から脱却するために、AIを使ってみるという選択肢もおすすめです。
参考になる3つのアカウントに共通していたこと
セミナーでは、川下さん自身が参考にしているというInstagramアカウントが3つ紹介されました。
1つ目は、長野県坂城町の味噌屋・新田醸造さん。味噌もコーヒーと同じく、商品そのものだけでは差別化しにくい業界です。新田醸造さんは「味噌を売る」のではなく「味噌のある暮らし」を発信していて、投稿の中心は味噌汁だけでなく味噌カレーなど幅広いレシピ。専門知識を消費者目線に翻訳して届けているところに強みがあり、レシピ投稿の中に商品紹介を織り交ぜることで、ファンになった人が自然に購入につながる導線ができているそうです。
▶ 新田醸造さんのInstagramはこちら
https://www.instagram.com/nitta_jozo/
2つ目は、北海道の「とらのいスパイス」。スパイスも「興味はあるけれど使い方が分からない」という人が多い商材ですが、スパイスキットの販売やレシピ紹介を通じて、専門用語ではなくお客様が理解できる言葉で発信している点が共通していました。お母様の店を受け継いだというストーリーも織り交ぜながら運営されているそうです。
▶ とらのいスパイスさんのInstagramはこちら
https://www.instagram.com/toranoi.spice/
3つ目は、三重県伊賀市の伊賀焼窯元・長谷園さん。商品の性能や製法はいくらでも語れる歴史ある会社ですが、中心にあるのは「土鍋を使うことで暮らしがどう変わるか」という発信。土鍋料理や食卓の様子を通じて、使った後の生活の変化を伝えています。
▶ 伊賀焼窯元 長谷園さんのInstagramはこちら
https://www.instagram.com/nagatanien_iga/
この3つに共通しているのは、「商品の良さ」だけでなく「その商品を使うことでお客様の生活がどう変わるか」を写真や動画で伝えている点だという解説がありました。専門性が高い商材ほど、この視点の翻訳作業が効いてくるというのは、地域の専門店にとって参考になる部分だと感じます。
モンスターズMemo
ここからは、モンスターズライティング株式会社としてこの3つのアカウントを見て感じたこと・仮説のお話です。
3つに共通していたのは、スペックではなく「ベネフィット」を伝えている、という点です。ただ、もう一歩踏み込んで見てみると、写真そのものが「五感」を刺激しているのではないか、という仮説を持っています。
湯気の立つ味噌汁の写真からは匂いや温かさが伝わってきますし、土鍋料理の写真からは、ぐつぐつという音まで想像できます。スパイスの写真も、味の説明より先に「お腹が減る」「食べたい」という感覚を刺激してくる印象があります。文字によるノウハウの説明ももちろん役立ちますが、写真一枚で五感に訴えかける力は、それとはまた別の強さを持っているように思います。
これは飲食や食品に限った話ではないと考えています。たとえばピアノ教室のように、一見「五感」とは結びつきにくい業種であっても、鍵盤を弾く指先のアップや、レッスン中の空気感が伝わる写真・音声を意識するだけで、他の教室との違いを感じてもらいやすくなります。ホームページやLPも同じで、五感に訴える要素を意識的に盛り込むことは、コンバージョン率にも影響してくる部分だと考えています。
支援事例:レザークラフト店が強みを絞り込んだプロセス
続いて紹介されたのが、川下さんが実際に支援した兵庫県姫路市のレザークラフト店の事例です。
最初に行ったのは「今のお客様はどんな人なのか」の整理でした。30〜40代の男性で、一人でレザークラフトを楽しんでいる方が中心。お客様の声を聞くと「素材がいい」「色つやがいい」「柔らかさがいい」という感想が多く、さらに来店経路を調べると「姫路 レザー」「ヌメ革」といったキーワードで検索して来ている人が多いことが分かりました。
ここから「素材に興味がある人ではないか」「本格的なレザーを探している人ではないか」という仮説を立て、発信を続ける中で見えてきた強みが「イタリア製法による珍しい革づくり」「革の種類が豊富」という部分だったそうです。ただし、専門家向けにするのではなく、趣味でレザークラフトを楽しむ人にも伝わるよう、専門性をやさしい言葉に翻訳することを意識したとのことでした。
「誰に届けたいのか」を考え、「その人が喜ぶ投稿は何か」という仮説を立てながら強みを絞り込んでいく。この流れは、業種が変わっても応用できる考え方です。
強みを見つけるヒントとしてのAI活用
強みを見つける方法として、ChatGPTなどのAIを活用する方法も紹介されていました。
Instagramをプロアカウント(ビジネスアカウント)にしている場合、プロフィール画面から「プロフェッショナルダッシュボード」を開くと、「あなたがシェアしたコンテンツ」という項目があります。ここで期間を30日・90日・半年などに指定し、閲覧数順に並べ替えると、フォロワーによく見られた投稿や反応が良かった投稿が分かります。
その上位5投稿ほどを選び、投稿の画像や動画、キャプション、コメント、いいね数などをまとめてChatGPTに入力し、「この投稿から読み取れる、お客様に喜ばれているポイントや、このアカウントの強みを分析してください」と尋ねてみる、という方法です。自分で考えることが大前提としつつも、AIと一緒に振り返ることで新しい視点に気づくことがある、という位置づけでの紹介でした。
モンスターズMemo
セミナーで紹介されていたAIの活用法は、投稿の画像や動画、キャプション、コメント、いいね数といった情報をAIに共有することで、より精度の高い提案を引き出すことが目的です。ただ、普段から数字の分析をしていない方や、AIをあまり使い慣れていない方にとっては、この準備自体がややハードルに感じられるかもしれません。
そういった場合は、特に情報を集めずに、AIへ次のように投げかけてみるのも一つの方法です。
「あなたは事業の強みを見つける専門家です。自社の強みを見つけたいので、私に必要な質問事項を投げかけ、それに答えるだけで強みだと思われることを複数提案してください。」
頭の中だけで考えようとすると、なかなか話が先に進まないことは多いものです。AIと会話をしながら、自社の強みを見つけていく方法もおすすめです。私自身、相談相手がいたほうが話が進むタイプなので、行き詰まったときはAIに壁打ち相手になってもらうようにしています。
強みを投稿に落とし込む「物」「こと」「人」という視点
見つけた強みをどう発信につなげるか、という段階で示されたのが「物」「こと」「人」という3つの切り口です。
「物」:商品そのものが強みになる場合。デザイン性や素材へのこだわりなど、商品の魅力そのものを伝える投稿が向いています。
「こと」:体験や利用シーンを通じて強みを伝える方法。ヤマとカワ珈琲店の「質問しやすいコーヒー屋」という強みも、自宅でおいしくコーヒーを淹れる方法という体験を軸に発信されています。最初に紹介された3つのアカウントのレシピ投稿も、この「こと」の発信にあたります。
「人」:一人ひとり違うからこそ、最も差別化しやすい部分。自分自身が前に出られるなら、「なぜこの仕事をしているのか」「どんな想いでサービスを提供しているのか」を自分の言葉で伝えることが、強い武器になります。セミナーでは、高知県の農家の方がご本人が前に出て発信することで多くのファンを集めている例も紹介されていました。
どれか一つに絞る必要はなく、週替わりで「物」「こと」「人」を試しながら、お客様の反応を見て調整していくのがおすすめだという話でした。実際にやってみないと、どの切り口が響くかは分からないことが多いです。
投稿した「後」が実は一番大事
セミナーの後半で特に重要だと感じたことは、「Instagramは関係性を育てるSNSであり、発信するだけでなく、フォロワーからリアクションをもらう仕組みを作ることが大事」という話でした。
具体的な方法として紹介されていたのが、ストーリーズのアンケート機能です。
「どの投稿が一番分かりやすかったですか?」「どんなことで悩んでいますか?」といった簡単な質問であれば、コメントより気軽に答えてもらいやすく、回答した人には直接DMを送ることもできます。「アンケートにご回答いただき、ありがとうございました」という一言から始めて、その人の悩みに合った投稿やブログ記事を紹介すると、「自分のために教えてくれた」と感じてもらいやすくなり、実際にそこからお試しセットの購入につながることもよくあるそうです。
もう一つ紹介されていたのが、新規フォロワーへのDM送付です。
ヤマとカワ珈琲店では、新しくフォローしてくれた人全員に「どんなきっかけでフォローしてくださいましたか?」というシンプルな質問を送っているそうです。返信率は10〜20%程度とのことですが、「最近コーヒーにハマって、おいしい淹れ方を知りたくてフォローしました」といった返信から、自分では気づいていなかった強みや、新しい発信のヒントを得られることも多いといいます。
さらに、DMでやり取りしている相手とは関係性が深いとInstagramのアルゴリズムが判断し、投稿が優先的に表示されやすくなるというメリットもあります。そういったフォロワーが増えることで、いいねやコメントも増えやすくなり、投稿全体の伸びにもつながっていく、という説明でした。
モンスターズMemo
「Instagramは関係性を育てるSNSであり、発信するだけでなく、フォロワーからリアクションをもらう仕組みを作ることが大事」というお話でしたが、これはモンスターズライティングとしても大切にしている考え方です。対面ではないWEBだからこそ、リアクションが命だと思っています。
WEBの場合、どうしてもお客様は「受動的」になりがちです。「なんとなくスマホを見ている」状態を想像していただくと分かりやすいかもしれません。この「なんとなく」の受け身を「能動的」に変えることで、お客様の意識も変わります。「他人事」だったものが「自分事」になる、というイメージです。
これは非対面のWEBだからこそ特に重要で、来店や購買につながりやすくなるだけでなく、数ある競合の中から「あなたのお店を選ぶ」理由にもなり得ます。セミナーで紹介されていた「アンケートに協力してもらう」「DMに返信してもらう」以外にも、たとえば「LINEでスタンプだけ押してくださいね」といった小さな行動を促すことも、立派なリアクションの一つです。
第1回の話を振り返って
第1回のセミナーの最後に語られていたのは、「今日考えた強みは、あくまで自分が考えた強みであり、そこにお客様からいただく声が重なった部分こそ、本当の強みになる」という言葉でした。強みは一人で考えていてもなかなか見つからないもので、フォロワーやお客様に直接聞きながら、一緒に育てていくものだという考え方が、講座全体を貫いていたように感じます。
まずは強みを仮で決めてみること。それを実際に発信してみること。お客様の反応を見ながら、少しずつ磨いていくこと。この繰り返しが、投稿ネタに困らなくなることにもつながり、「誰に届ければいいのか」も自然と見えてくる、というのが第1回のまとめでした。
強みが明確でないまま発信を続けている事業者は、地域を問わず多いのではないかと思います。今回のInstagramの回で語られた「仮決めして、発信しながら育てる」という考え方は、Instagramに限らず、ホームページやLINE、広告など、あらゆる発信の土台になる視点です。
次回は、このInstagramで見つけた強みを、LINEでの関係づくりにどうつなげていくのかがテーマです。続きは下記の第2回でお伝えします。
【第2回】LINEやメルマガの活用によるリピーター獲得
~物価高を乗り切る新たな販路開拓として、コストを抑えつつ顧客を定着させるCRM施策とは~
「SNS・WEB広告を活用した販路開拓・売上向上シリーズセミナー」の第2回に参加してきました。第1回から2週間後の開催で、今回のテーマは「LINE・メルマガを活用したリピーター獲得」です。講師は前回に引き続き、川下さんでした。
前回の振り返り:Instagramでよくある悩みへの答え
本題に入る前に、まず第1回(SNS活用・Instagramがテーマ)の振り返りから始まりました。「投稿が続かない」という相談の多くは、実はネタ切れではなく「誰に届ければいいか分からない」状態から来ている、というのが前回の要点です。細かいペルソナを作り込む必要はなく、「どんな人に届けたいか」「その人とどんな関係を築きたいか」をざっくり仮決めして発信を始め、反応を見ながら修正していけばいい、という考え方でした。
このおさらいに続けて、セミナーでよく寄せられるという質問への回答もいくつか紹介されていました。地域の事業者にとって参考になりそうな部分をまとめておきます。
「投稿が続かないコツは?」という質問には、漠然と「誰か」に向けて発信するのではなく、実際に来店してくれているお客様を一人思い浮かべて、その人がどんなタイミングで投稿を見たら喜ぶかを考えるとネタが出やすい、という答えが示されていました。
「Instagram・X・YouTube・TikTok、結局どれをやればいいのか」という質問については、それぞれの特徴を踏まえたうえで、最初の一つとして選ぶならInstagramがおすすめだという回答でした。理由はDM機能の優秀さです。DMでのやり取りがアカウント評価に良い影響を与えやすい仕組みになっていることに加え、お客様との関係づくりがしやすく、次回のテーマであるMeta広告との相性も良いためだと説明されていました。
「フォロワー数は多いほうがいいか」という質問には、フォロワー数を目標にしてしまうと本末転倒になりやすい、という指摘がありました。フォロワー数は発信を続けた結果として増えるものであり、始めたばかりの頃はフォロワー数ではなく「継続できているか」を指標にしたほうがいいという話です。
「商品紹介が売り込みっぽくなってしまう」という悩みには、まずお客様の悩みへの共感から入る、という工夫が紹介されていました。「暑い日が続いていますよね」という共感から「こんな商品がおすすめです」とつなげると、同じ商品紹介でも受け取られ方が変わるそうです。
「リールと画像投稿、どちらがいいか」という質問には、拡散力だけならリールが有利としつつも、画像はじっくり読んでもらいやすいという役割の違いがあり、結論としては「続けやすいほうで大丈夫」という答えでした。無理なく継続できる形を選ぶことが、何より優先されるという考え方です。
モンスターズMemo
事業は「誰に届けるか」がすべて、と言っても言い過ぎではありません。それは売りやすさだけでなく、発信する側であるあなた自身の負担を減らすことにもつながります。
私はもともとコピーライター・セールスライター出身なのですが、マーケティングでもセールスライティングでも、必ず最初に通る道が「誰に届けるか」を決めることです。協業で新しい事業を立ち上げるときも、新商品をプロモーションするときも、まず「誰に」から考え始めることがほとんどです。
第1回のセミナーでも触れられていましたが、ターゲットを明確にすることには、「売れやすくなる」「反応が出やすくなる」というメリットだけでなく、発信する本人が「書きやすくなる」「投稿を作るのが楽になる」という、もう一つのメリットもあります。
LINEは「関係構築」と「リピート」を担うツール
振り返りを終えたところで、いよいよ本題のLINE公式アカウントに入ります。ここで示されていたのが「購入ファネル」という考え方です。認知してくれる人が一番多く、そこから関係を築いてくれる人が減り、購入してくれる人がさらに減り、一番下にリピーターが残る、という段階のイメージです。

WEB集客の購入ファネル。SNSや広告で認知を広げ、LINEなどで関係を築き、購入・リピートへつなげていきます。
この段階ごとに活躍するツールが違います。前回のInstagramは「認知」を広げるためのツール。次回予定されているWeb広告やSEO、ブログも新しい人に知ってもらうための集客ツールにあたります。それに対して今回のLINEは、その一つ下の「関係構築」と「リピート」を担うツールだという位置づけです。Instagramで知ってくれた人との関係を深めたり、一度買ってくれた人にもう一度利用してもらうためのコミュニケーションを取ったりする役割です。
このように、InstagramとLINEは別々の施策ではなく、集客の流れの中で役割分担している、という説明は、両方を何となく併用している事業者にとって整理のヒントになります。
LINE公式アカウントを始める5つのステップ
続いて、LINE公式アカウントの基本的な仕組みと始め方が説明されました。普段のLINEが家族や友人とのやり取りに使うものであるのに対し、LINE公式アカウントはお店や会社専用のアカウントを作り、お客様とつながるための仕組みです。つながった相手に一斉配信をしたり、クーポンを発行したり、ショップカードやポイントカードを作ったり、リッチメニューというボタンからホームページやInstagram、オンラインショップに誘導したりすることができます。
開設自体は、LINE公式アカウントのサイトで「アカウント開設」を選べば5分程度で完了します。
開設後にやることとして、次の5つの手順が基本です。
まずはこの順番で進めれば十分です。
「これからLINE公式アカウントを作りたい」「初期設定で手間取っている」「作ったものの活用できていない」など、LINE公式アカウントに関するご相談を承っています。
設定方法だけでなく、InstagramやホームページなどからLINEへつなぎ、問い合わせ・予約・リピートにつなげる導線づくりまでサポートします。
プロフィールと挨拶メッセージは「自分の言葉」で整える
プロフィールについては、プロフィール写真を必ず設定すること、そして「どんなブランドなのか」「どんな商品を扱っているのか」が一目で伝わる説明を書いておくこと。オンラインショップへのリンクやSNSも掲載できるので、必要な情報をひと通り載せておき、プロフィールを見ただけで何のお店・ブランドかが伝わる状態をベストです。
もう一つ大事なポイントとして強調されていたのが、挨拶メッセージです。これは友だち登録した直後に届く最初のメッセージで、登録直後はお客様の関心が一番高まっているタイミングだといいます。お礼を伝えたうえで、「これからどんな情報を届けるのか」「どれくらいの頻度で配信するのか」を最初に伝えておくと、お客様も安心して受け取れるようになります。
ヤマとカワ珈琲店では、登録後に届く内容をあらかじめ説明するメッセージを送っているとのことでした。初期設定のままだと「登録ありがとうございます」だけのシンプルな文章になっているケースが多いため、ここは自分たちの言葉で書き直したほうがいいという指摘がありました。
モンスターズMemo
「登録した直後に届く最初のメッセージで、登録直後はお客様の関心が一番高まっているタイミング」というお話がありましたが、これはLINEに限った話ではありません。WEB全般において、「登録直後」「購入直後」は、読んでもらいやすく、次の行動も取ってもらいやすい、最大のチャンスのタイミングです。
たとえば「サンクスページ」で「ついでにこちらもいかがですか?」「情報を逃さないために、LINEもぜひご登録ください」といった提案をすると、通常より高いコンバージョン率(CVR)が出やすくなります。人の関心が一番高まっている瞬間だからこそ、次の行動をお願いしやすいということです。
LINEの挨拶メッセージも同じ考え方です。この最初のタイミングをうまく使うことで、たとえばアンケートへの回答率を上げることもできます。
登録者を増やす工夫と、その先にある「開かれやすさ」という強み
プロフィールと挨拶メッセージが整ったら、次は友だち追加用のQRコードを、店頭やInstagram、ホームページ、チラシなど、お客様の目に触れる場所にできるだけ多く設置すること。LINEは登録者数が増えるほど価値が高まるため、「登録しやすい環境」を作ることが大切だという考え方です。
ただ、「LINE登録してください」と伝えるだけでは、なかなか登録は増えません。ヤマとカワ珈琲店では「LINE登録でコーヒー豆10%OFF」という特典を用意しているそうです。「最新情報を一番早く届ける」「登録者限定の商品を案内する」など、登録するメリットをきちんと伝えることで登録率が変わってくる、という説明でした。
ここで改めて語られていたのが、「なぜLINEなのか」という理由です。LINEは日本では利用率が非常に高く、毎日開いている人が8割ほどいるとも言われています。この「毎日開かれる」という点が最大の強みだといいます。理由は通知機能で、メッセージが届くと自然に通知が表示されるため、メールに比べて開封率が高くなりやすいとのことでした。
一方で弱みもあります。通知が届きやすい分、売り込みや宣伝、セール情報ばかりの配信を続けると、すぐにブロックされてしまいます。また、お客様が気軽に質問しやすい反面、問い合わせ対応の手間も増えます。自動返信である程度は効率化できるものの、自動化しすぎると人との距離感や温かさが失われてしまうため、バランスを考えながら運用する必要がある、という話でした。
モンスターズMemo
事業がうまくいかない理由の多くは、実は「圧倒的な露出不足」にあると感じています。飯田市や伊那市をはじめ、伊那谷で事業をされている方の商品やサービスは、良いものが多いというのが率直な印象です。本当に必要としている人に届きさえすれば、売上にはつながるはずです。それでも売上に伸び悩んでいるとしたら、「目立てていないために、そもそも届く相手の母数が少ない」という可能性を疑ってみる価値があります。
今回の「LINEの登録者を増やす工夫」にも、同じことが言えます。QRコードを、店頭・Instagram・ホームページ・チラシなど、お客様の目に触れる場所にできるだけ多く置くこと。居酒屋のトイレに広告が貼ってあるのを見たことがある方も多いと思いますが、あれも同じ発想です。露出する場所を一つでも多く増やし、母数を増やしていく工夫が、地道なようでいて実はとても重要です。
送ると喜ばれる配信内容の具体例
「どんな内容を送れば喜ばれるのか」というテーマでは、実際にヤマとカワ珈琲店などで行っている配信例が紹介されていました。今回の講座では、その中から次の4つが具体的に語られています。
よくある質問への回答
一人のお客様が疑問に思っていることは、他の多くのお客様も同じように感じていることが少なくありません。個別に返信するだけでなく、「こういう質問をよくいただきます」という形でLINE全体に配信すると、多くの人に役立つ内容になります。コーヒー屋であれば「コーヒー豆はどう保存すればいいですか?」という質問への回答を、そのまま配信しているそうです。
使い方・楽しみ方
商品は買ってもらうだけでなく、実際に使って楽しんでもらえなければ、次の購入にはつながりません。レシピや活用方法を伝える配信として、たとえばアイスコーヒーの淹れ方を動画で紹介するといった例が挙げられていました。
季節のおすすめ
「暑くなってきたのでこの使い方がおすすめ」「寒くなってきたのでこの商品がおすすめ」など、その時期ならではの情報は「ちょうど知りたかった」という反応につながりやすいそうです。コーヒーであれば夏はアイスコーヒー、冬は深煎りといった季節による人気商品の違いも、配信のきっかけになるといいます。
作り手やお店の日常
LINEはお客様との距離が近いツールだからこそ、お店の裏側やスタッフの日常も喜ばれるとのことです。「スタッフが最近よく飲んでいるコーヒーは何か」といった内容を、本人のコメントも交えて配信した例が紹介されていました。商品説明ではなく人柄が伝わる内容として、Instagramよりもさらに関心の高い層に届きやすいそうです。
いずれも共通しているのは、お店都合の売り込みではなく、お客様が「ちょうど知りたかった」と感じるタイミングと内容を意識している点でした。
全員に同じ内容を送っていいのか
ここからはやや発展的な内容として、配信先を分ける考え方が紹介されました。LINEに登録している人には、何度も購入しているリピーターもいれば、まだ一度も購入したことがない人、最近ブランドを知ったばかりの人もいます。この全員に同じ内容を送るのが本当によいのか、という問いかけです。
理想としては、段階に応じて内容を変えることだといいます。まだ購入したことがない人には、安心できる情報やブランドを知ってもらう情報。一度購入した人には、次に何を選べばいいか、もっと上手な使い方はあるかといった情報。何度も購入しているリピーターには、先行案内や限定情報など特別感のある内容が喜ばれるそうです。
LINEには、こうしたお客様をグループ分けして、それぞれに違う内容を送る機能があり、これがInstagramとの大きな違いです。Instagramは基本的に全員へ同じ発信をするのに対し、LINEは「この人にはこの内容」「別の人にはこちら」という出し分けができるということです。
モンスターズMemo
LINEの登録者全員が、同じタイミングで同じ情報・商品・サービスを求めているとは限りません。「よく買い物に来てくれる人」と「そうでない人」がいるのは、どんな業種でも同じだと思います。
もちろん、まずはしっかり配信を続けること、相手を意識して文章を工夫することが先決です。そのうえで、次の一手として顧客を属性ごとに分けて配信してみると、面白い発見があります。
LINE公式アカウントの無料プランには、月200通までという配信数の上限があります。仮に「よく買い物に来てくれる人」と「そうでない人」を合わせて200人登録がいる場合、全員への一斉配信を1回しただけで、この枠を使い切ってしまいます。もし、お店の売上の8割を作ってくれている「よく買い物に来てくれる人」が20人だとすれば、その方たちだけに絞って配信すれば、同じ200通の枠で10回分のメッセージを送れる計算になります。
LINE公式アカウントには、タグや属性で友だちを絞り込んで配信できる「絞り込み配信」という標準機能があるので、まずはこの機能から試してみるのがおすすめです。さらに行動履歴に応じた細かいセグメント配信をしたい場合は、Lステップ・Lメッセージのような外部ツールも選択肢になります。機能が多い分、使いこなすまでに少し時間はかかりますが、LINEを本格的にマーケティングへ活用したいのであれば検討する価値があります。
「セグメント配信を取り入れたい」「LステップやL Messageを導入したいけれど、設定方法がわからない」「導入したものの活用できていない」といったご相談を承っています。
LINE公式アカウントと組み合わせて、お客様に合わせた配信やステップ配信、問い合わせ・予約・購入につなげる導線づくりまでサポートします。
「いつ送るか」を自動化するステップ配信と、看板代わりのリッチメニュー
配信の内容と同じくらい大切なのが「いつ送るか」です。理想は、お客様が「ちょうど欲しい」と感じるタイミングで情報が届くことです。たとえば消耗品であれば、平均して2週間や1か月で使い切るというサイクルが分かっていれば、購入日を起点に14日後あたりで「そろそろなくなる頃ではありませんか」という案内を送ることができます。これは売り込みではなく、ちょうど欲しかった情報として受け取ってもらいやすいそうです。
このタイミングを毎回手作業で管理するのは大変なため、活躍するのが「ステップ配信」という機能です。登録日や購入日を起点に、「2日後にはこの内容」「14日後にはこの内容」というように、あらかじめ設定した内容を自動で配信してくれる仕組みで、一度設定すれば以降は自動的に届きます。最初から複雑に作る必要はなく、まずは3通程度、たとえば1通目は登録直後のお礼、2通目はブランドの紹介や商品の使い方、3通目はおすすめ商品の案内、という構成から始めるのがおすすめです。
もう一つ紹介されていたのが「リッチメニュー」です。トーク画面の下に表示されるメニューのことで、「お店の看板」に例えられていました。オンラインショップ、クーポン、商品一覧、お問い合わせといったボタンを並べておくことができ、配信を通じてLINEを開いてもらう回数が増えるほど自然と目に入り、お客様が自分の意思で必要なときに開いてくれるようになるといいます。
ボタンの数については、詰め込みすぎると一つひとつが小さくなり結局押されなくなるため、3〜4個程度に絞るのがちょうどいいとのことでした。最初に入れておくとよいものとして、オンラインショップやホームページへのリンク、よくある質問やお問い合わせへの導線、新商品や人気商品への導線が挙げられていました。特に「お問い合わせはこちら」というボタンについては、寄せられる質問がホームページの説明不足や店頭で伝わっていない部分を教えてくれるヒントにもなる、という視点が語られていたのも興味深い点でした。
セミナーの最後には、まずは月1回の配信からでいいので実際に始めてみること、というメッセージで締めくくられていました。売り込むことよりも長く関係を続けることを意識しながら、今日考えた配信内容を一度実際に届けてみる。そこから少しずつ、お客様との関係が育っていくという話です。
モンスターズMemo
LINE公式アカウントのリッチメニューは、デザインやボタンの数も、メインターゲットに合わせて考えることをおすすめします。便利な機能ですが、実は「ない方がいい」場合もあります。
たとえば高齢のお客様が多い場合、ボタンの数が多いと、閉じたいのに閉じ方が分からず、あちこち誤ってタップしてしまう、ということも起こりえます。こうしたケースでは、あえてリッチメニューを「なし」にすることも選択肢の一つです。デザインについても、ターゲット層の好みとかけ離れた雰囲気だと、それだけで違和感を持たれて離脱につながることもあります。
結局のところ、ここでも基本は「誰に届けたいのか」というターゲティングがすべてと言っても過言ではありません。
セミナーの第3回は、Web広告がテーマです。InstagramとLINEで育ててきた関係の入り口として、広告がどう機能するのか。続きは下記の第3回でお伝えします。
【第3回】WEB広告による新規顧客の獲得
~人手不足でも対応可能な、デジタルツールを活用した効率的な新規開拓~
「SNS・WEB広告を活用した販路開拓・売上向上シリーズセミナー」、いよいよ最終回となる第3回に参加してきました。テーマは「Web広告による新規顧客の獲得」です。
前回までの振り返りと、今日のテーマ「Web広告」
本題に入る前に、まず第1回・第2回の振り返りがありました。第1回のInstagramでは、「選ばれる理由」をどう作るかがテーマでした。投稿が続かない一番の原因は、誰に届けたいのか、どんな関係を築きたいのかが決まっていないことにあり、まずは仮決めでいいので方向性を定めて発信しながら調整していくことがすすめられていました。自分たちが大切にしていること、お客様からよく言われる言葉、事業を始めたきっかけなどから強みを見つけ、ストーリーズのアンケートやDMでお客様と対話しながら育てていく、という考え方です。
第2回のLINEは、Instagramで見つけた強みをもとに、関係を「続ける」ための場所として位置づけられていました。登録者の状態に応じて内容を変えること、お客様の都合に合わせたタイミングで送ること、そしてステップ配信やリッチメニューを使って、これらを無理なく仕組み化することがポイントでした。
そして今日のテーマであるWeb広告は、「まだ知らない人に、お店や商品の存在を知ってもらう」ための施策として位置づけられます。Instagram・LINE・広告は一見バラバラなツールに見えますが、売上を作り事業を大きくしていく流れの中では、それぞれ役割が違うだけで、つながりとして捉えることが大事だという前置きから、本題に入っていきました。
弊社、モンスターズライティング株式会社としてもこの一連の流れ、SNS・LINE・広告などをつなぎ、売上を増やすための「導線構築」という考え方を重要視しています。しかも、ある程度の自動化も考慮して構築することで、事業の負荷を増やさずに、売上を増やすことができます。
そもそも広告とは何か?「拡声器」に例えると分かること
広告というと今日のテーマであるWeb広告を思い浮かべる方も多いと思いますが、チラシや雑誌広告なども含めて、広告とは「お店や商品のことを知らない人に知ってもらうための発信」全般を指す、という説明から始まりました。「今すぐ買ってください」というものだけでなく、お店の存在を知ってもらうきっかけづくりも広告に含まれるということです。
広告は「拡声器」のようなものだという例えも印象的でした。ショッピングモールの前を大勢の人が通り過ぎていくとき、小さな声で「こういうお店です」と言っても届きません。拡声器を使えば声は届きますが、話す内容自体が決まっていなければ、やはり何も伝わらない。広告も同じで、誰に向けて、どんな特徴や強みを伝えるのかをあらかじめ言葉にしておかなければ、いくら費用をかけても反応にはつながらない、という指摘です。この視点は、広告を検討する事業者にとって、出稿の前に立ち止まって考えるべきポイントを示していると感じました。
モンスターズMemo
ほとんどの事業において、「目立ってナンボ」だと私たちは考えています。存在を知られていないというのは、極端に言えば「存在していない」のとほぼ同じことです。一定数のお客様に届かなければ、売上が立たないだけでなく、何を改善すればいいのかという仮説すら立てにくくなります。
だからこそ、「拡声器」である広告を使って露出を増やすという選択肢は、多くの事業にとって十分に検討する価値があります。
Web広告の強み:少額で試せて、反応が数字で分かる
紙の広告との違いとして強調されていたのが、Web広告は反応が数字で明確に分かり、途中でやめたり内容を変更したりしやすいという点です。雑誌やチラシは一度印刷してしまうと修正が難しいのに対し、Web広告は1週間試して反応が悪ければ写真を変える、といった調整がしやすいという特徴があります。
金額面でも、1日500円程度、期間も3日や1週間といった少額・短期間から始められるといいます。何人がクリックしたか、何人が購入につながったかも数字で把握できるため、「小さく試して、反応を見ながら改善する」というやり方に向いている、というのがWeb広告の大きな魅力として語られていました。個人や小規模のお店でも取り組みやすい理由がここにあります。
モンスターズMemo
モンスターズライティングとしても、同じ理由でWeb広告をよくおすすめしています。
SNSで集客する方法には、大きく分けて「広告」と「オーガニック(自然な流入)」の2つがあります。オーガニックとは、Instagramのアカウントをコツコツ育てて、投稿を通じて見つけてもらう方法のことです。
アカウントがしっかり育てば、費用をかけずにアクセスを生み続けてくれる、いわば資産のような存在になります。ただし、そこまで育てるには相応の時間がかかりますし、投稿を考えて作り続ける労力も必要です。アクセスも最初のうちは安定しないため、数字を見ながら改善していくにも根気が必要不可欠です。
こう考えると、1日500円や1,000円程度で試せるWeb広告は、決して高いハードルではありません。オーガニックを育てるまでにかかる時間や労力を思えば、「まずは広告で試してみる」という選択肢は十分にありだと考えています。
広告にできること、できないこと
広告でできることとして挙げられていたのは、まだ知らない人に届けること、商品ページや投稿を見てもらいやすくすること、LINE登録や問い合わせへのきっかけを作ることです。一方で、商品の魅力を勝手に作ってくれるわけではないこと、広告を出すだけで信頼が生まれるわけではないことも、はっきりと語られていました。
つまり広告は、出せば自動的に売れる仕組みではなく、誰に何を伝え、見た後にどんな行動をしてほしいのかをあらかじめ考えたうえで出すべきものだ、という考え方です。この前提を押さえずに広告を始めてしまうと反応が出にくくなる、という後半の「失敗しやすいパターン」にもつながる重要な視点でした。
「購入ファネル」における広告の役割
第2回でも登場した「購入ファネル」の考え方が、ここでも使われていました。認知してもらうきっかけは、SNSや広告、SEO(検索でヒットするブログ記事)、口コミなど。その後の関係構築にはLINEやDM、購入には商品ページ、リピートにはLINEやメルマガが関わってきます。広告は、この一番上の「認知」の入り口を広げる役割を担うツールです。
入り口が広がれば、購入やリピートにつながる母数も自然と増えていきます。逆にいえば、認知の入り口が狭いままだと、いくら他の部分を整えても限界がある、ということです。広告を「入り口を広げるための道具」として捉える視点は、Instagram・LINEの取り組みと合わせて考えるうえで分かりやすい整理だと感じました。
モンスターズMemo
広告やSNS、SEOなどで集めた「認知」の入り口を、確実に「購入」までつなげる受け皿として機能するのが、ランディングページ(LP)です。LPとは、1つの商品やサービスに絞って、興味を持った人が迷わず購入や申し込みまで進めるように作られた、専用の着地ページのことです。モンスターズライティングが特に力を入れている領域の一つでもあります。
しっかりと作り込まれたLPは、24時間・365日休むことなく接客をしてくれる営業担当のような働きをしてくれます。広告・SNS・SEOなど、複数の経路から集めたアクセスを1つのLPに集約できれば、認知の入り口をいくら広げても、その先の売上につながりやすくなります。ホームページ全体を一から整えるより先に、まずはこの1本のLPから着手する、という考え方を推奨しています。
「商品やサービスの魅力をうまく伝えられない」「ホームページはあるけれど問い合わせにつながらない」「WEB広告の受け皿になるページを作りたい」といったご相談を承っています。
モンスターズライティング株式会社では、飯田市・伊那市を中心に、ただ作るだけではなく、問い合わせ・予約・購入といった成果につなげるためのLP(ランディングページ)制作を行っています。
誰に、何を、どう伝えるのかという設計から、文章・デザイン、公開後の改善まで、集客全体を考えたLPづくりをサポートします。
Meta広告とGoogle広告、それぞれの向き不向き
Web広告の代表として、Meta広告(Instagram・Facebook・Messengerに表示される広告)とGoogle広告(検索結果やYouTube、Googleマップなどに表示される広告)の2つが紹介されていました。
Meta広告は、Instagramをスワイプしている最中に自然に流れてくる広告で、今すぐ何かを探しているわけではない人にも「なんとなく良さそうだな」と思ってもらいやすいのが特徴です。写真や動画で魅力を伝えやすい飲食店、雑貨、美容関係、農産物などの業種と相性が良いとされていました。
一方Google広告は、たとえば「伊那市 ランチ」のように、すでに何かを探している状態の人に出会えるのが強みです。整体や修理業、宿泊業、予約制のサービスなど、地域名と悩みを組み合わせて検索されやすい業種に向いているという説明でした。
どちらから始めるべきかについては、業種の特性に加えて、「今の発信や導線に近いほうを選ぶ」という考え方も紹介されていました。Instagramの手応えがあるならMeta広告、ホームページや予約フォームからの問い合わせが多いならGoogle広告、というように、すでにある強みの延長で選ぶのも一つの方法だという話です。
モンスターズMemo
モンスターズライティングでは、「今すぐ困りごとを解決したい」と検索してくる方を「今すぐ客」、「なんとなく良さそうだな」と興味を持ってくれた方を「見込み客」と呼んで区別しています。今すぐ客は、その場で売上に直結しやすいのが特徴です。一方の見込み客は母数こそ多いものの、購入までに育てる・教育するプロセスが必要になります。
広告媒体によって、どちらの層にアプローチしやすいかは変わってきます。ただ、飯田市や伊那市をはじめとした伊那谷エリアの場合、業種によってはそもそも検索のボリューム自体が少なく、「今すぐ客」を広告だけで十分な数集めるのが難しいケースもあります。
そうなると、まずは見込み客を集めることが現実的な選択肢になってきます。集めた見込み客は、たとえば第2回でご紹介したLINEのステップ配信で魅力を伝え続けることで、時間をかけて「今すぐ客」へと育てていくことができます。
広告を始める5つのステップ
広告を始める際の順番として、次の5つのステップが紹介されていました。
特に「誰に届けるか」については、Instagram・LINEで普段から反応を見ておくことで、広告を出す段階になって初めて考えるのではなく、すでに明確になっている状態を作っておくことがすすめられていました。第1回・第2回で語られていた「誰に届けたいのかを仮決めする」という考え方が、ここでもそのまま活きてくる、というつながりが示されていた場面です。
「WEB広告に興味はあるけれど、いくら必要かわからない」「Meta広告とGoogle広告、どちらが自社に合っているかわからない」「自分で出してみたけれど、成果につながっていない」といったご相談を承っています。
モンスターズライティング株式会社では、飯田市・伊那市を中心に、少額から始めるWEB広告のご相談・設定・運用をサポートしています。広告を出すだけでなく、ホームページやLP、LINEなど、その先の問い合わせにつなげる導線まで一緒に考えます。
実践編:反応の良かった投稿をそのまま広告にする方法
内容を考える段階では、いきなりキャッチコピーをひねり出すのではなく、日頃の投稿の中で「いいねやコメント、DMが多かった投稿」をもとに考えるのがおすすめだと語られていました。すでにお客様に届いている言葉を使うほうが、広告としても反応が出やすいという理由です。
Instagramには、反応が良かった投稿の「投稿を宣伝」ボタンから、その投稿をそのまま広告に出せる機能があります。ボタンを押すと、広告を見た人に取ってほしい行動(プロフィールへの誘導、Webサイトへの誘導など)を選ぶ画面が表示され、続けてターゲット層を設定する画面に進みます。ここでは、今フォローしてくれている人と似た行動パターンの人をターゲットにする、という設定も可能で、Meta社側がそうした条件に合う人を探して優先的に広告を表示してくれる仕組みになっています。
予算は1日500円程度、期間も1日から試せます。たとえば1,500円ほどの予算で「反応の良かった投稿を広告にすると、自分で発信するよりどれだけプロフィールに人が来るか」を確認する、という具体的な使い方が紹介されていました。出しっぱなしにせず、結果を振り返って言葉や写真を調整していくことが、広告を無駄にしないコツだという説明でした。
モンスターズMemo
広告は、長く出し続けるほど「疲弊」していきます。マーケティングの世界では、これを「クリエイティブ疲労」と呼びます。
反応の良かった投稿をそのまま広告にすると、最初のうちはいい反応が続きます。ただ、しばらく経つと、同じ広告でも反応が落ちてくる時期がやってきます。これは、その広告素材(投稿内容)自体が見慣れられてしまい、反応が出にくくなっている状態だと考えられます。
もちろん、年末年始やお盆休みなど、時期によって反応がいつもより増えたり減ったりすることもあります。ただ、そうした季節要因では説明がつかないほど反応が落ち込んでいるようなら、広告素材の変え時のサインかもしれません。
広告の効果を左右する「受け皿」。バケツの理論
広告を出す前提として繰り返し強調されていたのが、「受け皿」を整えることの重要性です。広告からプロフィールや商品ページに来てもらっても、そこに書かれている内容が広告の内容と食い違っていたり、分かりにくかったりすると、「なんだか嘘っぽいな」と感じられてしまいます。広告の文章と、着地するプロフィールや商品ページの文章にズレがないよう整えておくことが大事だという話です。
ここで使われていたのが「穴の開いたバケツに水を流すよりも、まずは穴を塞ぐことが大事」というたとえです。第1回・第2回で取り組んできたInstagramやLINEは、まさにこの「バケツの穴を塞ぎ、バケツ自体を大きくする」作業にあたります。広告はそこに水を注ぐ役割ですが、受け皿となるInstagramのプロフィールやLINE、ホームページ、商品ページが整っていなければ、せっかく広告で連れてきた人も購入や関係構築につながらず、広告費が無駄になりやすいという指摘でした。
モンスターズMemo
このバケツの理論は、「既存のお客様」の重要性を考えるうえでも当てはまります。
事業を営んでいると、どうしても「新しいお客様にどう来ていただくか」に意識が向きがちです。ただ、バケツの穴をふさぐこと…つまり、すでに関係のあるお客様に気持ちよくお金を使い続けていただける土台を整えることも、同じかそれ以上に重要です。
今月の売上に不安があるとき、真っ先に検討すべきは新規集客ではなく、既存のお客様との関係を見直すことかもしれません。その方が、多くの場合コストもかかりません。
広告は「時間を買うこと」という視点
「広告をかけずにSNSやSEOを頑張ればいいのでは」という考え方に対しても、弊社と同じ視点が示されていました。SNS投稿は無料で発信できる一方で、1回の投稿を作るのにかかる時間を考えると、決して「タダ」ではない、という指摘です。仮に週2回、1回1時間半かけて投稿を作っているとすると、月あたり約12時間。時給1,000円換算でも月1万2,000円ほどの「稼働コスト」がかかっている計算になります。
この金額を広告費として使った場合とどちらが効果的かを比べてみるのも一つの視点だ、という提案でした。広告は「お金をかけて時間を買うこと」とも言える、という捉え方は、SNS運用に時間を取られている事業者にとって、広告を検討する新しい入り口になりそうです。
▶ 小規模事業者のお金の使い方。節約が売上を遠ざけている可能性
モンスターズMemo
セミナーで語られていた時間コストの話は、私たちが伊那谷の事業者の方によくお伝えしていることと、まったく同じ視点です。そのうえで、もう一つだけ付け加えさせてください。それは「中途半端になってしまった場合」のリスクです。
SNSもブログも、自分でやろうと思えば無料で始められます。ただ、慣れない作業に時間を割いた末に、更新が止まってしまったり、成果が出る前に諦めてしまったりすると、そこまでにかけた時間はまるごと無駄になってしまいます。お金は使っていなくても、時間という、取り返しのつかないコストを払ってしまっている状態です。
専門家に依頼するにも、広告を出すにもお金はかかります。ただ、それによって遠回りや中途半端な状態を避けられ、トータルで見た時間とコストを抑えられるのであれば、「お金を払って時間を買う」という選択肢は、十分に検討する価値があります。
初心者が陥りやすい失敗パターン
広告で失敗しやすいケースとして挙げられていたのは、ここまでのステップをほとんど踏まずに始めてしまうことでした。
といったパターンです。
一方で、「反応が悪かった広告=失敗」ではない、という考え方も示されていました。反応が悪かったという結果が分かること自体がデータになり、次に言葉や写真を変える材料になります。本当の失敗は、効果や目的の達成度を振り返らず、何も分析しないまま終えてしまうことです。
Instagram・LINE・広告。全3回シリーズを通してのつながり
最後に、3回シリーズ全体を通したまとめが語られました。第1回のInstagramは「選ばれる理由を作る場所」、第2回のLINEは「関係を続ける場所」、そして第3回のWeb広告は「新しい人に届ける入り口」。それぞれ役割は違いますが、この3つはバラバラの施策ではなく、一つの流れとしてつながっているという考え方です。
広告で出会った人がInstagramの発信を見て興味を持ち、もっと知りたいと思ってLINEに登録し、必要なタイミングでLINEから思い出してもらう。この一連の流れをイメージしながら、どのツールで「知ってもらう」「安心してもらう」「購入してもらう」「リピートしてもらう」を実現するのかを考えることが大切だ、というのが3回シリーズ全体の結論として語られていました。
質疑応答から:開業前の発信と、店舗・オンラインの使い分け
最後の質疑応答では、参加者からの具体的な相談にも答える形で、実践的なヒントが語られていました。
これから開業を予定しているという参加者からは、「オープン前の発信をどう進めればいいか」という質問がありました。
回答では、地域のお店を目指すのであれば地域名を掲げ、投稿内容もその地域の人に向けた分かりやすい言葉にすること、フォロワーが少ない段階のほうがDMやストーリーズでのやり取りがしやすいので、フォローしてくれた人に「どこが良かったか」を積極的に聞いていくことがすすめられていました。少しずつ発信しながら、フォローしてくれた人の反応をもとに投稿内容を決めていく、という進め方です。
また、店舗販売とオンライン販売を両方行っている参加者からは、発信内容を分けたほうがいいのかという質問もありました。
回答では、まず「オンラインの購入者と店舗の購入者では、求めているものが違う場合が多い」という前提が示されたうえで、ターゲット層が異なるのであれば発信内容を変えるのは有効であること、アカウントを分けられるなら分けたほうがプロフィールに来た人にも伝わりやすいこと、ただし運用の手間が負担になるなら、一つのアカウントの中でフィード投稿とストーリーズを使い分ける方法でも構わないことが説明されていました。最終的には、運用の負担と、事業をどちらの方向に伸ばしていきたいかで判断すればいい、という現実的なアドバイスでした。
全3回にわたるシリーズセミナーは、こうした参加者同士のやり取りも交えながら締めくくられました。Instagramで強みを見つけ、LINEで関係を育て、広告で新しい人と出会う。この3つの流れを、一度に完璧にこなす必要はありません。今回のセミナーで語られていたように、まずは一つずつ、小さく試しながら育てていくことが、地域で事業を続けていくうえでの現実的な一歩になりそうです。
お仕事のご相談・ご依頼はお気軽に
WEB集客・WEB制作のご相談は、モンスターズライティング株式会社へ
私たちは、ホームページやLPを「作るだけ」の制作会社ではありません。
InstagramやWEB広告による集客から、ホームページ・LP、LINE公式アカウントを活用した導線づくりまで、事業の売上につながるWEB集客を一緒に考え、実行までサポートしています。
「WEB集客を始めたいけれど、何から手をつければいいか分からない」という方も、まずはお気軽にご相談ください。























